カール・R・ポパー『実在論と科学の目的 上・下』

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ポパー晩年の作品で、反証主義についての提唱者自身による再反駁もあります。だから、『科学的発見の論理』よりは、これを読むべきかもしれません。けれど、やはり、長くて難解な割に、個人的には、得られたモノはあまりありませんでした… レポート書くのに二次引用を避けたい人、あるいは純粋にポパー自身に興味ある人向けの本だと思います。

科学哲学は哲学だけど科学にも近いので、新しい知識にもとづいた本の方が良いだろうし、体系的な知識をより簡単に得ることを求めてしまいます(少なくとも僕は)。戸田山和久『科学哲学の冒険』と伊勢田哲治疑似科学と科学の哲学』の2つを強くお薦めします。中村宇吉郎『科学の方法』、浅田彰 他『科学的方法とは何か』、内井惣七『科学哲学入門』あたりもなかなか良かったです。